ヘッドセラピストという職種・仕事内容とは? | セブンビューティーアカデミー

ヘッドセラピストとは?

頭部を心地よい刺激でマッサージすることで心身ともに癒す技術を「ヘッドセラピー」と言います。この技術を身につけ、お客様に癒しを提供している職種がヘッドセラピストです。
手のひら、足の裏などは体の中の臓器などにつながる末端神経が集中しており、そこのツボを押すことで体の内部の不調を整える効果が期待できることから、「反射区」と呼ばれています。そして、「頭は心の反射区」という言葉があるほど、精神的なバランスに影響を与えていると考えられています。ヘッドセラピーでは、この「頭は心の反射区」という定義のもと、ゆっくりと頭部をほぐしていくことで心と身体を癒していきます。
ヘッドセラピーは2005年に始まった比較的新しい手技です。水やオイル、道具などを使わず手のみで適度な力でおこなうことから、一般的なリラクゼーションだけでなく、介護現場での癒し手法としても注目され始めています。
また、「ヘッドスパ」と混同されがちですが、ヘッドスパは水やオイル、シャンプーやトリートメントなども使って、主に髪の美容効果を高めることを目的とした施術です。ヘッドセラピーは手だけを使ってマッサージをおこなって心身の不調などを癒す施術、という違いを覚えておきましょう。

ヘッドセラピストの仕事内容

頭部や首、肩などに触れ、リラックス効果を生み出すためにマッサージをおこないます。頭部、首、肩の凝りをほぐし、血液やリンパの流れを整えることで、肩こりの解消、不眠やストレスの軽減、育毛促進、小顔や美肌などの美容効果、眼精疲労の解消、自律神経を整えるなどの効果が期待できます。
ヘッドセラピストは、美容サロンやリラクゼーションサロンに所属することが多いため、ヘッドセラピーだけではなく、他のボディケア技術も習得しておくに越したことはありません。例えば、リラクゼーションサロンであれば、全身のマッサージやその他のセラピーの技術と合わせ、ヘッドセラピーも提供しているという形が一般的です。ヘッドセラピー専門のサロンもありますが、トータルケアを提供できる人材のほうが実際の仕事においては需要があるでしょう。
また、サロンによっては施術だけでなく、受付や事務作業などの業務もしなくてはならない場合があります。自身が店長や責任者の場合は、サロンの経営に関する知識やスキルも必要となってくるでしょう。

ヘッドセラピストの仕事の流れ

前述したように、ヘッドセラピストは美容サロンやリラクゼーションサロンに所属することが多くなります。一般的なサロンを例に、仕事の流れをみていきましょう。

1.開店準備: 開店の1時間ほど前に出勤し、施術準備、清掃、予約の確認などをおこないます。
2.受付: サロンによって予約制の場合もありますし、飛び込みのお客様も受け付けている場合もあります。受付の後、お客様のお困りの症状や希望する施術内容などを伺って、施術をおこないます。

3.施術: 施術コースはサロンによりますが、20～30分などの短いコースから、平均的な45～60分のコース、70分以上のロングコースなどを用意していることが多いようです。また、美容院や美容サロンであればヘッドスパと合わせておこなうコースも用意していたり、トータルリラクゼーションサロンであれば、ヘッドセラピーだけでなく他の部位のマッサージなどと合わせたコースを用意していたりすることもあります。そのため、サロンや施術者によって1日に何名ほどのお客様に施術するかは変わってきます。

4.閉店作業: 閉店時間になり、すべてのお客様が帰られたら、清掃や売上管理などの閉店作業をおこないます。このあたりは、通常の接客業とそこまで変わりないと言えるでしょう。また、早番・遅番の交代シフト制のサロンも少なくありません。

ヘッドセラピストの必要なスキル

美容師や医師などのように国家資格がないと働けないというわけではありませんが、実際にヘッドセラピストの職に就くには、法人や協会がおこなっている資格認定を受ける必要があるでしょう。
技術はもちろん、人体に関する専門知識や解剖学やツボなどの知識が必要です。また、体調が悪い方や妊娠されている方など、施術がおこなうべきでないとされています。そうした注意事項に関する知識なども含め、総合的な施術スキルを身につけなくてはなりません。
また、接客業ですので、技術や知識の他に、お客様のお話をしっかりと伺って「どういう不調があるのか」「どんな効果を期待されているのか」といったことを聞く対話力や洞察力も意識しましょう。そして、人を癒す仕事ということを忘れず、お客様に安心感を与えられる物腰や話し方といった部分も重要になります。